シュフウグーの 主婦エッセイ

等身大の 心の旅 ~自己観察 家族観察 いのちの観察~

「嫌と言うほどいる」言葉のハードル

 

f:id:yappa71shufuugoo:20191016110558j:plain

 

リハビリと称し 角がめくれてくたびれた半紙をしゃっと伸ばし腰を立てる

 

すぅっと浮かんでくる文字を 筆に溜まった墨に任せ流してみると 動きを遮る迷いのような何かが顔を出す

 

それが何かが分からなくて 切りの良い一文字のできあがりまでを運び 一度呼吸をしてから眺めるが バランスが悪く気も萎えるから改めて筆順を確かめる

 

動きをしてみて気づく間違いは 清々しい

 

同時に 何十年も思い込みの書き順をさらしてきた恥ずかしさも否めない

 

気づいたからには私目線の新たな運びを試してみるのが学びというもので 受け入れられない気持ちも残しつつ 慎重に確かめながら整え挑む 生涯学びだ

 

書き順というものはよくできたもので 納得のいく運びと出来のバランスに合点がいく

 

その時ばかりは 得たきっかけと気づけたこの時が尊いとさえ思う

 

繊維の交差が迷いの消えた心を捉えると 空間に座る墨痕の細部を確かめる

 

具眼の士の前に広げられるようなものではないことも承知の上で アートと格好つけ思うままに楽しむのは 素直な面を被った野放図だからか

 

自らの生き様までをも映し出す漆黒にも近いその姿に 分野の展開を臨み腕を組むと 本当は忘れもしていない過去の会話が顔を出すのだ

 

「〇〇先生 私 書道教室を開きたいと思っています」

「…… 字の綺麗な人間なんて イヤと言うほどいる!」

 

 

一往復だった

教職員室に入るときの勢いが次第にふやけた

 

 

    f:id:yappa71shufuugoo:20191016110804j:plain

 

 

 

突き放されたように思える担任教師の言葉が 大人になるときの最初ぐらいのハードルの一つだったことに どうして気づけなかったのだろうか

本気で貫きたいのであれば 次の一往復もあったはずだ それでもその道を選びますと… 担任教師もその言葉を待っていたかも知れないし 止まった瞬間「この程度か」とも思ったのかも知れない

お寺のご住職でもあり それこそ墨液の匂いが染みつくほど筆に触れる機会は多かっただろうから 生半可な決意にも似せた私のひと言の行く先は とうにお見通しだったのだと思う

 

私の中には潜ませた希望が様々あって それを実現する強さと努力が足りないことが難点だ 一通りのことが広く浅くなまじやってのけられるのは探究心を削ぐ二番目ぐらいの要因でとても歯がゆい

最大の理由付けが例えば置かれた環境だというのなら 今動き始めれば良い

我流のアートとリハビリに価値の薄さも見え隠れするが それが私自身なのだろうから

 

 

 

 

 f:id:yappa71shufuugoo:20191016110930j:plain

 

 

改めて引いてみると 世の中には色の幅も添えられて表現が溢れている

 

のまれぬよう貫くか順応性を養うか 向き合う朝の一枚に目の線を引き心を立ててみると どうやら墨の濃淡を知ることのほうが先決のようだ

 

硯と会話をするほど右手は回復していないし やはり筆ペンの運びやすさは惹かれるから 今日もまた筆順を確かめ 間を遊ぶ 

 

 

 

座る時間と 座る場所があることに感謝しながら

 

 

 

 

 

 f:id:yappa71shufuugoo:20191016111033j:plain

 

 

 

**********

 

今回は文面を先に綴り、その中から目にとまった文字を筆ペンで表現してみました。

先に文字が浮かぶのが流れになっていたのですが、そういう理由でエッセイのみの記事ぐらい「こもった」文面です。

筆文字だけでも、さらっとの感覚でお楽しみいただければ幸いです。

 

お読みいただきありがとうございます。

 

次回のお越しもお待ちしております。

 

シュフウグー

 

**********